Case対応事例
数次相続の相続登記(不動産の名義変更)のケース
申請の方法で必要書類が変わってくる
《この場合の相続登記を行う方法》
上記の相続関係説明図のとおりの相続関係が生じており,被続人甲の不動産をGの単独所有とする予定であるとのご相談をお受けいたしました。この場合,2通りの手続きの方法が考えられます。
1.相続分の譲渡 + 遺産分割協議 で相続登記を行う方法
L M NとHの代襲相続人であるJ Kが,Gに対し,相続分の譲渡を行い,Aの数次相続人であるD E F Gの間で遺産分割協議を行いGの単独での取得とします。5名の相続分譲渡証明書(印鑑証明書付)と,4名で行った遺産分割協議書(遺産分割協議付)を添付し1件の相続登記を行う方法があります。
この場合の登記原因は「平成15年〇月〇日A相続 平成31年〇月〇日相続」となります。
この方法による相続登記の根拠は【平成30年3月16日民ニ第137号民事局民事第二課長通知】となります。
2.遺産分割協議のみで相続登記を行う方法
Aの数次相続人である D E F Gと,L M N及びHの代襲相続人J Kの9名で遺産分割協議を行い,遺産分割協議(印鑑証明書付)を添付して1件の相続登記を行う方法があります。
この場合の登記原因は「平成15年〇月〇日A相続 平成31年〇月〇日相続」となります。
この方法による相続登記の根拠は【平成29年3月30日付法務省民二第237号】となります。
※ 遺産分割協議は実体法上相続開始のときに遡って効力を生じるため(民法909条),中間における相続が単独相続であったことになるため,登記原因を併記して申請ができることとなります。